1.古くて寒い木造住宅

夏は涼しいものの冬は極寒だった古い木造住宅の実家。窓から冷気がヒタヒタと漂い、煖房をいくら効かせても手は悴んでマフラー必須な家の中。令和の時代に毎冬手にしもやけを作る親を気の毒に思い、同居を機に実家をとにかく暖かい高気密高断熱住宅にリノベーションすることにしました。

2.大きな窓は寒い?

リノベーションにあたりこだわったのは明るい家。昼間は照明が無くても暗くならないように、断熱窓の効果を信じて窓を大きく数も多めに取り入れることにしました。そうして完成した我が家に住んでみて、以前感じていた「窓は寒い」という固定概念が吹き飛んだことにまずは驚きました。窓のそばに居ても冷気を全く感じないのです。冷暖房の効きも早いので、ありがたいことに光熱費もガクンと落ちていきました。

さらに嬉しかったのは防音効果。外に出て確認してみたところ、TVの音や話し声は外に漏れていないようです。家の中にいれば大雨が降ってもほとんど聞こえません。あら、台風きていたの?といった具合です。窓を開けたとたん蝉の騒音にビックリすることもザラで、幹線道路に近い我が家でも静かな暮らしを手に入れることができました。

3.こんな誤算が!

高気密高断熱住宅にしたことで快適な生活を満喫していた梅雨明けのある日、ショッキングな発見をしてしまいました。クローゼットに掛けていたコートがカビだらけになっていたのです。慌てて家中を点検してみると、壁は防カビ仕様の壁紙のお陰で事なきを得たものの、主にクローゼットの隅の洋服にカビが発生していることがわかりました。それからは除湿剤や定期的な外干し、風を送ることなどでカビ対策を徹底することにしています。メリットがあればデメリットも付き物だということを痛感する出来事でした。